大事なことは目の前のことにきちんと取り組むこと
相反する2つの言葉に悩んでいませんか?
こんにちは。ベーシックの人事新田(40歳:本厄だけど特に悪いことは起こってません。厄払い効果かな)です。最近、社会人歴が浅い社員たちと話をしていて、よく相談される内容がありました。その内容から思うことがあったので、今回のエントリは社会人1年目~2年目くらいまでに向けて書いてみたいと思います。
仕事や、普段の生活において、先輩や上司、親や先生からも発せられる「矛盾する言葉」で悩むことってありませんか?具体的に言えば、
- 自分で考えなよ vs 一人で考えちゃダメだよ
- まずは行動しなよ vs 動く前に考えなさい
- 走りながら考えるんだよ vs 立ち止まって考えなきゃダメだよ
- 自分で決めなさい vs 勝手に決めたらいけないよ
- たくさん食べなさい vs そんなに食べたら太るよ
こんな感じの言葉たちです。専門的にはダブルスタンダードとか、ダブルバインドとか言われますね。
さらに上司や先輩で違うことを言ってるとか、父親と母親で違うこと言うとか、そういうものが事態を複雑化させて、迷い悩む原因になります。仕事において言えば、僕も社会人になりたての頃はこういうことで本当に良く悩みました。まあ今も多少は悩んだりしますけどね(笑
ただ、社会人になりたての新卒社員などは、素直なだけに、こういうことに直面すると真正面から受け止めて、真剣に考え、出口が見えなくなりツラくなってしまうことが多いように思えます。「いったい、どっちをやればいいのか...?」
誰を見て仕事をするのか?
では、このような矛盾をはらんだ言葉に対して、どう向き合っていけばいいのか?それを書いていきたいと思います。
まず、結論からいうと、「誰を見て仕事をするのか?」ということを考えることです。それは、その仕事におけるゴールを考えることです。
例えば、お客様から提案の機会を頂いた営業の場合で考えてみます。
先輩:「まずは自分で提案内容考えて」
上司:「大事な提案だからきちんと先輩に相談しなよ」
こういう感じですね。「そんなことで悩まないよ!」っていう人も、もちろんいると思いますが、そういう人はステップアップできた人です。最初の頃は誰でもこういうことで足を止めてしまいます。
これが「いったい、どうすればいいのか?」状態ですね。
そもそも、この悩みって内発的に起こる悩みではなく、力関係でいうと上の方にいる人から発せられた言葉で始まる悩みです。なので、このケースで言えば、先輩もそうだし、上司もそう。じゃあ自分はどうすればいいのか?ってことですね。
近年ベストセラーになった「嫌われる勇気」で有名な心理学者アドラーは、
人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである
と言ってます。
まだまだ仕事に慣れてない新人はこの対人関係をどうクリアするか、に視点が行ってしまうので悩みが複雑になっていきます。
ここで、先ほど書いた結論なんですが、「誰を見て仕事をするのか?」を考えてみましょう。大事なことはあくまでゴールです。今回の内容で考えると、ゴールは「お客様の問題解決」ですね。決して「上司や先輩に目を向けて、上司や先輩の意向に沿うこと」がゴールではないです。
自分にできる目の前の仕事をきちんとする
「上司や先輩に目を向けて、上司や先輩の意向に沿うこと」がゴールではないことに気がつけたら、あとは「自分にできる目の前の仕事をきちんとする」だけです。お客様の問題解決に一番いいのは何か?自分で考えることなのか?すぐに先輩に相談することなのか?自分にできることはなんなのか?それをしっかりやりきりましょう。
ゴールを考えて、ゴールに向かって起こす行動は、先輩や上司との考えに一致するはずです。(一致しない場合は、先輩や上司とゴールの確認をすることが必要ですね)
ここまでくれば、「先輩なのか?上司なのか?」ではなく、問題解決というゴールに目が向くので、ここに向けて動いた結果で失敗してもいいんです。どんどん失敗しましょう。
積み重ねていくと、いつか矛盾をはらんだ言葉たちが実は同居してることに気がつきます。「同じことを言ってるんだな」と。それが成長です。ただ、これは最初から気がつかなくてもいいと思います。しっかりと目の前のことに取り組み、持ち場を守る。そういう仕事が結果的に成長を早めることになると思ってます。
まとめると
- 矛盾をはらんだ言葉に悩むのは人間関係がひもづいているから
- 「誰を見て仕事をするのか?」ゴールから考えた場合、それは先輩や上司ではないはず
- 自分にできる「目の前の一つの仕事」をきちんとやりきる
ここまで書いてみて思いましたが、決して先輩や上司の言うこと聞かないでやれ、ってことではないですよ。先輩や上司はゴールを考えていて、かつ、自分よりも経験もあり仕事もできるはずだ、という前提はあると思ってます。だからこそ、「どっちも正しいはず」と悩むんですよね。
大事なゴールの為に、力まず、恐れず、スピーディーに行きましょう!